空から恥が降る ★★★


空から恥が降る
藤原新也著
文藝春秋
★★★

藤原新也のホーム・ページ(http://www.fujiwarashinya.com/)の連載をまとめたもの。タイトルに惹かれて読んでみた。
この本には、他の著作とは少し違った著者が登場する。藤原新也といえば、シャープで物静かなイメージがあったが、本書の藤原新也は、酒を飲みながら世の中のことを嘆いてみせているような、そのへんのオッサンとあまり変わらない(ものの見方はまあ鋭いが)。Webでリラックスしているせいか。前半は「どうもね」というような話が多いが、著者がWebという媒体に馴染んできたためか、中盤あたりからこなれてきてなかなかおもしろくなった。まあ、グチとかボヤキのようなものが多いが。
個人的におもしろいと思ったのは2001.10.15の「メロンの味」(カンダハールで受けた歓待とその後アフガン難民キャンプを訪れたときのことを書いている)と2002.1.17の「プレッツェル終戦」(ブッシュのプレッツェル窒息事件を揶揄したもの)。残念ながら、現在、どちらも氏のホーム・ページでは読むことができない。ホーム・ページには2002年3月までのバックナンバーが掲載されている。それ以前の記事を読みたければ、この本を買えってことか!?

投稿日: 水曜日 - 10 月 05, 2005 06:38 午後          


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