アッテンボローのSatoyama 映像詩 里山 ★★★★


アッテンボローのSatoyama 映像詩 里山 〜覚えていますか ふるさとの風景〜
NHK BS2
★★★★

琵琶湖のほとりにある、とある里山の1年を追うドキュメンタリー。
高感度マクロカメラ、高速撮影、低速撮影、航空撮影などを駆使しており、映像表現が見事。まさに映像詩である。
田に棲む昆虫の生態をミクロに撮影することで、田のビオトープとしての働きを紹介する。一方で、田の担い手である人間も、自然の一部であるかのようにマクロ的に描かれているのだ。ミクロがマクロを形成し、マクロがミクロを規定するのである。
英国人(外国人)が日本の田園風景をどうとらえるかという点に興味を持って見始めたのだが、まったくとんちんかんな見方だった。自然への畏怖と共感を持つ人間は、国籍に関係なく共通である。
何度でも見たくなる傑作だ。
ただ、蛙の体液を吸い取るタガメや、羽化するオオムラサキなどの接写は少し不気味さを感じた(エイリアンのようだ)。自然の一部だとわかってはいるが。

投稿日: 月曜日 - 8 月 23, 2004 11:43 午前          


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