13億人の欲望をつかめ 〜中国コンビニ戦争〜 ★★★☆


13億人の欲望をつかめ 〜中国コンビニ戦争〜
NHK総合 NHKスペシャル
★★★☆

中国・上海には、近年外資系のコンビニが多数進出し、競争が熾烈になっている。その内の中国系のコンビニ「好徳」、日系コンビニ「ファミリーマート」、「ローソン」を取り上げ、上海の小売業の現状を報告する。
中国の小売業を扱うなどというのもずいぶん問題意識が低いな(テレビ東京の経済ニュースみたいだ)と思っていたが、番組自体はスピード感があってかなり楽しめた。まさに猛スピードで成長を遂げる中国を象徴している。
最近のNHKでは、中国の変化を扱ったこの手の番組がやたら多くなっている。中国社会が今非常にエネルギッシュだから、絵になるんだろう(確かにどのドキュメンタリー番組を見ても、エネルギーが画面からあふれるような印象を受ける)。しかし一方で、いわゆる「先進国」の愚かな面や醜い面ばかりが中国に導入されているという印象も受ける。今回のコンビニもそうだ。よりによってコンビニとは……。
NHKのドキュメンタリーの作成者は、中国のエネルギーにほだされてこの手の番組をよく作っているのだろうが、中国のこのような姿勢を後追いするような安易なアプローチはとってほしくないものだ。問題性を追求することがドキュメンタリーの本分なのだ。

投稿日: 土曜日 - 3 月 05, 2005 12:01 午前          


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