宮大工 千年の知恵 ★★★☆


宮大工 千年の知恵
松浦昭次著
詳伝社黄金文庫
総合:★★★☆
意外性:★★★☆、読みやすさ:★★★★、娯楽性:★★★☆、普遍性:★★★★、訴求力:★★★☆

「文化財専門の最後の宮大工」、松浦昭次の建築論。
西岡常一氏に次ぐ、2人目の人間国宝宮大工だそうだが、語っている内容が西岡常一氏に非常によく似ている。西岡常一氏のコピーなどではなく、まったく異なるアプローチから同じ結論に到達しているという感じで、名人の感じること、考えることは大体同じことなんだなあと感心した。特に建築基準法への告発は溜飲が下がる(何とかならんもんか → 建築基準法)。
著者は頑固な職人と言われるらしいが、内容がまったく押しつけがましさがなく、立派な人と話をしているときに感じるような爽快さを覚える。

投稿日: 水曜日 - 4 月 26, 2006 10:32 午後          


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