山之口貘詩文集 ★★★★


山之口貘詩文集
山之口獏著
講談社文芸文庫
総合:★★★★
意外性:★★★★、読みやすさ:★★★、娯楽性:★★★、普遍性:★★★★、訴求力:★★★★☆

詩人、山之口貘の詩(+散文)集。
古典の類だから、今さらあれこれ言う必要はないだろうが、山之口泉氏(貘氏の長女)によると、これまで山之口貘の詩集が入手困難だったらしく、そういう意味で非常に意義のある本である。山之口貘の詩は、40年の生涯で197篇(少な!)だそうで、本書には、そのうち約80篇が収録されている。
山之口貘という詩人については、私は高田渡の歌で知ったわけだが、それにしてもインパクトのある詩である。それでいて、上品なおかしみが漂っている。
高田渡も歌っている詩「生活の柄」も本書に収録されていたが、詩で読んでみるとかなりイメージが違っていた。この曲に限っては、高田渡の歌はあまりよくなかったかなと思った(他は良いものが多いと思う)。

投稿日: 日曜日 - 8 月 13, 2006 06:50 午後          


©