なにも願わない手を合わせる ★★★☆


なにも願わない手を合わせる
藤原新也著
東京書籍
★★★☆

「メメント・モリ」、「東京漂流」でおなじみの写真家、藤原新也のエッセイ集。
不信心な私は、不信心な著者に共感しながらも、オカルトめいた箇所には少し引いてしまった。不信心な藤原新也も、年齢を経て、いよいよ宗教的な境地に達したということか。
内容は面白い。この人の著作は、なんとなく死を感じさせるような、少し乾いた感じがつきまとっているが、死をテーマにした本書は、そういう意味でも実によくマッチしており、摩訶不思議な世界に迷い込んだような面白さもある。

投稿日: 水曜日 - 9 月 21, 2005 06:29 午後          


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