ご臨終メディア ★★★
ご臨終メディア 質問しないマスコミと一人で考えない日本人
森達也、森巣博著
集英社新書
★★★
書いてあること(特にメディアの分析)はなかなか興味深いのだが、いかんせん、対談であるため冗長で論点がはっきりしない(企画自体が安直)。飲み屋でだべっているようなもので、「なかなか盛り上がったなア」などと後で思っても、「はて何を話したっけ?」ってなもんだ。
内容はそれなりにあって、読めば面白いし、なかなか感心する部分もある。読んで損はないが、読み終わって「はて何の話だっけ?」と思う可能性は高い。
○
オウムの事件は日本の9・11だった。
○
阪神大震災、オウムの事件以来、日本のメディア、多くの日本人の方向性が、恐怖をあおる方向へ大きく変わった。
○
善意が戦争を生み出し、これが憎悪に変わって大虐殺をひきおこす。
こういったあたりがなかなか感心した部分。
投稿日: 水曜日 - 11 月 16, 2005 09:41 午後