人間の條件 第三部望郷篇/第四部戦雲篇 ★★★★


人間の條件 第三部望郷篇/第四部戦雲篇(1959年・松竹)
監督:小林正樹
原作:五味川純平
脚本:松山善三、小林正樹
出演:仲代達矢、新珠三千代、佐田啓二、渡辺文雄、安井昌二、桂小金治、藤田進、川津祐介
★★★★

小林正樹の大作映画、『人間の條件』の3部構成の第2部。
前の第一部/第二部がシャバ編で、これが軍隊編。まったく理不尽で不快きわまりない軍隊(関東軍)の様子が赤裸々に描かれている。先日見た小津安二郎の映画で、「戦争中はくだらないヤツが威張り散らしていた」というような台詞が出てくるが、この映画でも本当にくだらないヤツが威張り散らしている。非常にリアルだ。
原作者も監督も軍隊体験者だそうで、そりゃリアルなわけだ。終わり近くの戦闘シーンは、ド派手な戦争映画と違って激しいドンパチもないが、たまにニュース映像で目にするイラク、アフガン、ユーゴなどの戦場の感じと非常に良く似ており、逆に臨場感というかリアルさを感じた。
約3時間、まったく飽きることなく引っ張り回される。戦争に対する想像力を欠いた、好戦的な若者にも見てほしい映画だ。

投稿日: 金曜日 - 12 月 09, 2005 03:43 午後          


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