ジャマイカ
楽園の真実 ★★★☆
ジャマイカ
楽園の真実(2001年・米)
監督:ステファニー・ブラック
原作:ジャメイカ・キンケイド
脚本:ジャメイカ・キンケイド
ナレーション:ジャメイカ・キンケイド、ベリンダ・ベッカー
総合:★★★☆
意外性:★★★☆、映像:★★★、娯楽性:★★☆、完成度:★★★☆、訴求力:★★★☆
今のジャマイカの姿をありのままに示すドキュメンタリー映画。
楽園のイメージで観光に供されているジャマイカ。だがその背後には、グローバリゼーションで攪乱された市民の生活があった。
IMFによって押しつけられたグローバリゼーションによって産業が破壊され、治安は悪化し、市民は奴隷労働に押し込められる。これが現代の植民地政策だ。現代版植民地政策を押しつけられる側の目から、その現実やからくりを明かす意欲作だ。大国の利己主義で振り回される途上国の姿がじっくりと描かれている。
グローバリゼーションが何をもたらすか、市民生活のレベルでわかる。グローバリゼーションについてはいろいろなところで語られている(その良い面を強調する論理が多い)が、目の前の現実を見れば、まやかしの理論に惑わされることもないというものだ。
投稿日: 水曜日 - 1 月 11, 2006 10:01 午前